2020年02月01日
コラム
働く女性のポジティブ心理学vol.9
~怒りを適切にコントロールすればこころが強くなる~
M子さんは、40代のベテラン社員。仕事の速さと熱心さで定評があります。でも、怒りっぽいため、後輩たちからはとても恐れられています。
M子さんは周囲が自分のペースについてこなかったり、少しでも怠けているように思えると、イライラして頭に血が上ってしまいます。そのせいか、M子さんは最近、心臓の調子を悪くしています。
怒りや敵意は、もともとは生命の危機から私たちを守るための本能的な情動ですから、すべてが悪いわけではありません。世の中の不正に怒ることは、人間としてとても正常な行動です。
しかし、ささいなことで日常的に怒っている人は、狭心症や心筋梗塞(こうそく)などの心臓病をはじめ、いろいろな病気にかかりやすいことがわかっています。さらに、対人関係でも問題をおこしやすいですね。ですから、怒りや敵意を適切にコントロールすることは、心身の健康維持にかかせません。
米国の医学博士であるウィリアムズ氏は、ベストセラーとなった著書(Anger Skill)の中で、怒りをうまくコントロールする方法を提案しています。その中からいくつかを紹介しますので、これらを参考に、皆さんも賢く怒るコツを身につけて、こころを強くしてください。
怒りをコントロールする方法
- 怒りの記録をつける(どんなときに怒りの感情がわくのかを知りましょう)
- 怒りにストップをかける(一息おいて深呼吸、怒りのサイクルにはまり込むのを防ぎましょう)
- リラックスすることを学ぶ(瞑想(めいそう)をレクリエーションで気分転換しましょう)
- コミュニケーションスキルを改善する(怒る前に、よく聞き、自分の考えや気持ちをうまく表現するコツを身につけましょう)
- 許す(誰かがあなたに嫌な思いをさせたとしても、敵意を抱く代わりに許しましょう)
- 最後の日のように毎日を生きる(人生は短いので、楽しいことに時間を費やし、前向きに暮らしましょう)