お知らせ

2021年09月01日
コラム

女性の食生活デザイン vol.5

“新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下での生活習慣の変化”

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言下(2020年4、5月)において国民の生活習慣や体重に変化がみられたことが、国民健康・栄養調査対象者の疫学研究NIPPON DATA2010の追跡調査により明らかになりました。今月のコラムでは、この調査報告の中から生活習慣や体重の変化を取り上げます。

この調査では、対象者は2010年国民健康・栄養調査に参加した20歳以上の男女のうち、2020年時点でNIPPON DATA2010追跡調査に参加している2,244人を対象としています。そのうち2,100人(93.5%)が回答し、完全な回答が得られた1,981人(男性808人、女性1,173人、平均年齢66.9歳)のデータが分析されました。

体重が1kg以上増加した者は男性で17.4%、女性で27.4%であり、うち3kg以上増加したものは男性で4.6%、女性で5.0%でした。身体活動量は、男性の23.5%、女性の30.5%が減少したと回答していました。65歳未満と65歳以上で見ると、1kg以上体重が増加した者の割合は、65歳未満で30.9%、65歳以上で18.6%と、65歳未満で特に多かったことがわかりました。「1kg以上の体重増加」があった者の割合は、関東や近畿の一部で30%前後であり、都市部で高い傾向でした。身体活動量が減った者の割合も、関東の一部で39.1%、近畿の一部で32.4%であり、都市部で全国値(27.7%)を上回っていました。都市部で身体活動量が少なくなった者が多く、これが体重増加につながったと考察されています。

この研究では、自粛生活により生活習慣や体重が好ましくない方向に変化した人が、一定割合見られたと結論付けています。次回のコラムでは、この研究で明らかになった食事の変化を取り上げます。

自分の食生活デザインチェック
コロナ禍での自分の活動量をチェックしてみましょう

コロナ禍では通常の生活より動く量や歩く距離、時間が減っている  はい・いいえ

「はい」を選んだ方へ:動く量が減っている原因を考えてみましょう。減っているのは動く時間でしょうか、動き方でしょうか。減っている原因を自分で理解し納得したうえで、それを解消する方法を考えましょう。
「いいえ」を選んだ方へ:コロナ禍で活動量が同じという方は、社会の状況がめまぐるしく変化しているにもかかわらず、それ以前と同じような動き方をしているということです。自分では気が付かず、ストレスをためていることもありますので、自分と向き合って心身の健康を確認する時間をつくりましょう。

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